第14話 (1/1)

一回部屋に戻って、ご飯が運ばれてきたので、それを食べた。今日の夜ご飯は白いパンとシチュー。美味しいけど味の素とかが足りないような気もする。

夜まで特にイベントらしいイベントはなかった。寝る準備は万端になったけど、枕が合わないのか中々寝付けない。しまったな。お父さん(仮)の枕置いてきちゃった。あの枕はすごい私の首回りと肩回りにフィットしたので、勿体ないことをした。

結局寝るまでに大分退屈な時間があって、しょうがなくネオアームストロングとしりとりして過ごした。そしたらいつの間にか眠っていた。

朝起きたらご飯。ネオアームストロングは外に雑草を食べに行った。 でも、ご飯が終わったらおやつの時間までひたすら暇だ。外に出ていく分には問題ないけど、この屋敷でかくれんぼして遊ぶことはできない。廊下に出たとたんきっと紺色頭さん(仮)がものすごい剣幕で怒鳴りつけてくる。

じゃあどうすればいいのか? ネオアームストロングも良い狩場(草原)を見つけたと言って、ドラゴンの姿でそこそこ遠くに行ってしまった。

私はひらめいた。

「ひとりかくれんぼしよう!」

手順はわりと覚えてる。なんか、いろんな本とかサイトとかでまちまちだけど、私が覚えてるのはたぶんこんな感じだったはず。まず適当なぬいぐるみを見つける。これはたまたま部屋にあったうさぎさんのぬいぐるみ。 このぬいぐるみに、私が嫁入り道具として持たされた裁縫セット(小学生用とは格が違う)の裁ちばさみさんで穴をあけ、綿を引きずり出す。

そしたら次は、ぬいぐるみに、厨房からくすねてきたお米(細長くてパラパラしてる)と赤い糸をつめる。なんだったかな、これ、詳しい意味があったはずなんだけど、忘れちゃった。

穴を空けた場所を赤い糸で縫い合わせて、完成。

次は刃物を用意する。これは厨房からくすねてきた包丁。

うん、で、次は夜中の三時になんたらみたいなことがあったけど、とりあえず夜になるまで待たなきゃいけない。

とても退屈な昼間をすごし、ネオアームストロングがお土産に持ってきた何株かのミント(根っこつき)は庭のすみっこに植えて暇をつぶした。ミントは香りが楽しくて好きらしい。私は歯磨き粉みたいでそんなに好きじゃないけど、ネオアームストロングがいつでも食べられるようにおうちの側に植えておくってさすが私。飼い主の鑑。

夜、ネオアームストロングに目覚まし時計代わりを頼んでおいたので、私は見事に起床できた。ちょっと眠いけどワクワクする。 ネオアームストロングはそこまで睡眠の必要性がないし、寝たいときには眠れるという全人類が羨む特性を持っていた。